おだやかな日々に

万葉故地見学・多胡碑など

覆屋を望む 多胡碑は上信越自動車道吉井ICから約7分、高崎市吉井町にある日本三大古碑の一つで8世紀半の砂岩で作られた碑です。4年前に一度訪れた事がありますが、碑に彫られた素朴な文字にとても魅力を感じました。以前は木の覆屋で格子から中を覗くようになっていたそうですが、すでに4年前にはコンクリートの覆屋になっておりました。多胡碑記念館で説明をうけてから歩いて3分ほどの碑に着きました。予め教育委員会に届けておいてあった為、学芸員さんが扉を開けて照明もつけて説明をして下さいました。何度見ても石の色と言い文字の形といい、何故かとても心に沁みます。
多胡碑
碑文の現代語訳・・頂いたプリントより。
 朝廷の弁官局から命令があった。上野国片岡郡・緑野(みどの)郡・甘良(かんら)群あわせて三郡の中から三百戸を分けて新たに郡をつくり、羊に支配を任せる。郡の名は多胡郡としなさい。和銅四(711)年三月九日甲寅。左中弁正五位下多治比真人による宣旨である。太政官の二品穂積親王、左大臣正二位石上尊、右大臣正二位藤原(不比等)尊。
 地元ではこの由来などからこの碑を「ひつじさま」として尊ばれているそうです。
 羊さまと今に崇められこの杜に碑は覆屋(おほひや)の中に存らふ 
                小市草子 (平成八年アララギ 十二月号より)
佐野の船橋 再び記念館に戻り、館内の展示物を駆け足で一巡り。掲げられていた万葉集の東歌から2首。
上毛野の佐野の舟橋取り放し親は離くれど吾は離るがへ 万葉集 14・3420 上毛野の佐野の船橋を取り放すように親は私たちの間を離しても、私は離れはいたしません。
我が恋はまさかもかなし草枕多胡の入野の奥もかなしも 万葉集 14・3403 私の恋は今もかなしい。永遠にかなしく、愛し続けているだろう。未来がわからないのと同じように、奥深い入野の果てもわからない。

佐野の船橋を是非私たちに見せようと若い先生はコーディネーターが時間を気にする中をドンドン歩きます。
4年前に来た時は烏川にかけられた長い木の船橋をゆっくり眺め、橋の途中まで歩いて行きました。その写真は残念ながら壊れたパソコンの中に眠っておりますので、記念館で見た北斎の絵に致します。この日は橋は修理中で手前でストップ状態でしたが、初めての方はきっと来て良かったと思われた事でしょう。
定家神社
高崎市下佐野の定家神社に向かいました。バスから見ると田んぼ一面にもうレンゲが咲いているのかしらと思いましたら、仏の座でした。バスから降りて大きな住宅の庭の立派な「臥竜の梅」(まさに)を眺めたりしながら歩く事5,6分で「おお!良い感じ!」の定家神社に着きました。「歌や歌論が上手になれますようにお祈りしましょう!」とは先生のお言葉です。
お神酒 初めに寄った上里サービスエリアで世話係の方が買ったお神酒が社殿に暫時供えられました。このお酒、帰りのバスの中で小さな紙コップに分けられて皆に配られました。と~っても美味しく頂きました。これできっと素晴らしい歌が出来る筈!!なのですが・・・・
屋敷林と空
境内からふと眺めた近くの民家の屋敷林がこの地方の冬の空っ風を想像させます。大きな木も未だあちらこちらに沢山残っていて、自然のパワーを感じさせてくれました。


万葉歌碑
 佐野山に打つや斧音(をのと)の遠かども寝もとか子ろが面に見えつる 万葉集14・3473 佐野山に打つ斧の音の如く、遠くあるけれども、寝ようというのであろうか、おとめが、兆に見える
 定家神社を出る時に足を止め、みんなで何と読むのか首をひねった歌碑でした。

 ここからまた時間を気にするコーディネーターさんの困った様子も何のその、先生はどんどん歩き歩いて謡曲「鉢の木」に因む常世神社に参りました。知らないものにとっては何という事も無い小さな神社でしたが、機会があれば一度謡曲「鉢の木」を鑑賞してみたいと思いました。

多胡碑文
 
 万葉故地見学会2014年春の決定版。記念館で思い切って求めて参りました。何時でも眺められるぞと、とてもハッピーな気分です。我が家の小ぶりな床の間にぴったり。
梅の花、辛夷の花、大きな樹に癒され、12400歩歩いた一日でした。
 

  1. 2014/04/01(火) 16:32:29|
  2. | トラックバック:0
  3. | コメント:4
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コメント

なかなか体験出来ない素晴らしい旅でしたね。
私は海外、国内を問わず旅行と言うと、絵のスケッチ旅行を優先してしまいますのでこう言う旅行は本当に素晴らしく、羨ましく思いました。
若い先生の張り切り方もなんか素敵ですね、私だったらとても付いては歩けません。楽しい旅行記を有難うございました。
  1. 2014/04/03(木) 15:28:52 |
  2. URL |
  3. bajiru #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]

8世紀の碑文字のお軸は豊かですね、座してゆっくりと眺めてみたいです。
草深い田舎かと思っていたのに、文化の香り高い高崎の万葉人の息づかいが感じられる旅をなさったのですね、ロマンのある特別な旅、楽しませていただきました。
  1. 2014/04/03(木) 20:53:54 |
  2. URL |
  3. わかめ #Wvcannqs
  4. [ 編集 ]

bajiruさん、コメントを有難うございます。2月には「紀州路、有馬皇子の旅」という3泊4日の催しがあったので、何とかして行きたいと思ったのですが、あの頃体調が悪く、残念ながら参加できませんでした。今回は日帰りですし、是非と張り切って抜かりなくついて行けましたが、その後2,3日へたばっておりましたv-292 bajiruさんはスケッチでいつも鍛えて居られますね。絵を描くのも体力が必要ですね。
  1. 2014/04/03(木) 21:11:51 |
  2. URL |
  3. 雲 #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]

わかめさん、何時もコメントを有難うございます。あのあたりには多胡碑のほかに山上碑、金井沢碑という古碑もあって、 上野三碑と言われているそうです。タイムマシーンに乗って歴史散歩が出来たら楽しいでしょうね。かたくりの群生地もあるようで・・・見たいなぁ~~
  1. 2014/04/03(木) 21:22:24 |
  2. URL |
  3. 雲 #mQop/nM.
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