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おだやかな日々に

短歌と私 22

 父が亡くなり、一人で暮らしていた母が89歳となり、一緒に暮らす事になった。その母が95歳に成ったとき、所謂認知症となり、私は外出も思うにまかせぬ状態となったので、毎月の短歌会も欠席勝ちになってしまった。今のようにパソコンでも出来れば同じ境遇の仲間を見つけて情報交換などする事もできたろうと思うが、介護は初めての経験で大きなストレスがかかった。何とか毎月の詠草だけは作った。しかし出来た歌は殆どが介護の悲鳴であった。ぎりぎりの叫びであった。しかし、叫べば叫ぶほど、その歌は採って貰えなかった。採られる歌は「これは違うよ!」と思うものばかり。どうしてあの歌は採って貰えないのだろうか、何故生ぬるいものしか採られないのだろうか。

やがてその事で、生の叫びは歌にはならない事を教えられた。介護に疲れて夕方雨戸を引く時に眺めた空の色にひととき心和んだそんなときの歌などが採られた。
 
ルーベンスの描きしごとき夕べの雲しばし眺めて雨戸鎖しぬ
  1. 2006/02/07(火) 22:24:36|
  2. 短歌など
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

ご苦労を

大変なご苦労をされたのですね。
雲さんの、負けないぞ精神の、もとを見させて頂いているような気がいたします。

歌のお話しもほんと、同感です。
  1. 2006/02/08(水) 00:31:05 |
  2. URL |
  3. chitetsu #-
  4. [ 編集 ]

歌のこと

普通の日常の歌に読めますね。
さりげない表現の中に万感の想いがこもっているのですね。
同じ感慨を持って暮れ方の空を我を忘れて見入ったことありましたが、このように表現できたらどんなに良いでしょう。
  1. 2006/02/08(水) 07:58:34 |
  2. URL |
  3. わかめ #gGsLOqyI
  4. [ 編集 ]

こんなに苦労しているのよ、こんなに大変なのよ、と思いを込めて訴えても、共感を呼ばないのですね。そこをさらりと突き抜けた時に、かえって深い想いが伝わったりして...
歌って不思議なものですね。絵でも音楽でもそうなのかもしれませんが... 
  1. 2006/02/08(水) 22:02:17 |
  2. URL |
  3. サイコ #-
  4. [ 編集 ]

chitetsuさん、わかめさん、サイコさん、いつもコメントをありがとうございます。叫び方にも才能があって、私の叫びはきっとドラ声で聞き苦しかったのですね(^^;)
確かコーラスで歌う歌などでも感情を込めすぎるとかえって滑稽に聞こえたり、絵も切り取り方なんてまるで短歌と同じだと思う事しきりです。
  1. 2006/02/09(木) 21:52:17 |
  2. URL |
  3. 雲 #-
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