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おだやかな日々に

なくてぞ人は 6

 今兄の歌を読んでみると戦後やや落ち着き始めた小市民の普通の生活が見えて来るのが面白い。当然のことながら、人はその時代に生きているのだなぁとつくづく思う。

 五球スーパーダイナミックラジオ購ひにけり澄み透るその音をこそ聞け
 押し麦を砂糖に替へてはやはやにゆで小豆煮る若き妻なり
 あふむけに寝ころびつつ見る夏の部屋浴衣垂れすだれかかり吾は素裸

現代では歌にもならぬ素材かもしれないが、当時属目の一首。
 足を組み煙草を吸へる女あり現代風にて危ふげのなし

長女が生まれ、兄の一番幸せな時代であったのだと今にして胸が痛い。
 膝に入れ夕べの飯を食ふ吾の箸に一々顔挙ぐる吾子
  1. 2006/03/24(金) 10:38:40|
  2. 短歌など
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

おっしゃるとおりお兄さまとその生活、そしてその時代が見えてくる歌の数々ですね。生活の記録が歌として生きています。これって日記なんかよりずっと濃いですねえ。心情描写がないぶん、ご家族が空白を読みやすくなるし、私達にも届きやすい。生活詠ってすごいんだな、と改めて感じました。(^▽^)
  1. 2006/03/24(金) 14:50:37 |
  2. URL |
  3. take #5RIkxCRk
  4. [ 編集 ]

お兄さまのその時代が良く伝わってきますね。
寡黙なお兄さまが歌で雄弁に語っていらっしゃる、言葉は消えてしまいますが、歌はこうして残るのですから素晴らしいですね。
  1. 2006/03/24(金) 17:42:41 |
  2. URL |
  3. bajiru #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]

省エネ時代

takeちゃん、bajiruさん、コメントをありがとうございます。
昭和23,4年頃の事です。夏は浴衣にすだれだったのですねぇ。父も兄たちも夏は「越中ふんどし手に団扇」で^^; 超省エネ時代でした。
  1. 2006/03/24(金) 22:28:17 |
  2. URL |
  3. 雲 #-
  4. [ 編集 ]

あの頃の日常

雲さん、適当な感想が出てこないけど、生活を詠む短歌はいいなあ。
あの頃の生活を思い出せる人なら、誰もが遠い目になって読むことでしょうね。
雲さんの歌もいずれは。
  1. 2006/03/25(土) 10:09:12 |
  2. URL |
  3. わかめ #gGsLOqyI
  4. [ 編集 ]

お兄様と兄と・・・

私にも14歳年の離れた兄がおりました。雲さんの「なくてぞ人は」を読む度、兄と重なる部分が随所にあって胸が一杯になります。
兄と過ごしたのは私の結婚前のほんの数年でしたが、その頃夫に出した手紙を整理していたら、随所に兄の言った言葉などが記してあり、又雲さんのお兄様の短歌から読みとれる、似たような状況を見たりしてたので次々昔の思い出に浸ってます。

  1. 2006/03/25(土) 23:43:50 |
  2. URL |
  3. グランマ #-
  4. [ 編集 ]

思い出

グランマさん、コメントをありがとうございます。
これから一寸辛い人生が始まります。兄への鎮魂となりますようにと綴ってゆきたいと思っております。
  1. 2006/03/26(日) 22:51:19 |
  2. URL |
  3. 雲 #-
  4. [ 編集 ]

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