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おだやかな日々に

短歌 ある所感 2

ほころび
 胎動のかすかなる力われの掌に一しきり伝ふ正に吾子あり
 「ひとしきり」が結句につながる、うまい。掌、たなごころを当て、なのでしょう。いっそのこと、そこで終わらせて結句の無い方が生き生きするように私は思う。
 
 柔らかき妻が乳房に手触れつつ吾がかなしみは吾のみのもの
 「かなしみ」は漢字なら「愛しみ」のことでしょう。
※必ずしも「愛しみ」では無いのかも知れないと雲は思うのだが・・・
 膝に入れ夕べの飯を食ふ吾の箸に一々顔挙ぐる吾子
 おもしろい。
※以下入院中の歌
 何気なくにぎりし妻の柔らかき手をばしづかにたしかめてゐつ
 何をたしかめるのかを言わないのがうまい。言わなくても分かる。その方が歌に奥行きがある。
 半ば諦め半ば希望にすがりつつ生きて今年も澄む秋となる
 複雑な気持ちを要約された。上句と下句との結びつきもうまい。結句良い。
※同じ歌集でも人に依り、選ぶ歌が違うのは選ぶ人の好み、個性の問題。また男女の差年齢の差、知識、経験の差もあるかと思う。
自分は個性が希薄だと思っていても、やはりどこかに自分らしさというものはあるらしい。批評に関しても、納得の行く批評と、そうかなぁ、と首肯できぬものがあるのは、個性の問題かもしれない。雲






  1. 2006/10/28(土) 22:31:28|
  2. 短歌など
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
<<短歌・ある所感 3 | ホーム | 短歌・ある所感 1>>

コメント

確かに・・・

行間にあるものを感じとれるのがいい短歌とするなら、その歌を目にしたいろいろな人がそれぞれ違った思いで解釈する。浅く、或いは深く、人それぞれにね。
二首めは私も「愛しみ」ではないと思いました。

  1. 2006/10/29(日) 15:09:35 |
  2. URL |
  3. グランマ #-
  4. [ 編集 ]

たとえようもなく

しんとして深いかなしみ、でしょう。悲しく哀しいかなしみ、だと私も思います。妻への、我が子への想いの深さが迫ってきて、切なくなります。
十人十色はどんな場合にでも言えること、ふと目にした物の好き嫌いも。
  1. 2006/10/29(日) 21:28:36 |
  2. URL |
  3. サイコ #ZeC0G1NE
  4. [ 編集 ]

作品は・・

グランマさん、サイコさん、私のアップした文章よりも心に響くコメントを有難う御座います。何処か醒めたところを持っていた兄。そんな兄によく肩すかしされましたので・・・作品は発表された瞬間から自分の手を離れて色々な人に色々に鑑賞されるわけで、解釈も幾通りにもなるのでしょう。
  1. 2006/10/30(月) 10:19:13 |
  2. URL |
  3. 雲 #-
  4. [ 編集 ]

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