おだやかな日々に

今年も

今年も
今日は4月30日。空襲で亡くなった姉と甥の命日である。最近は滅法雑用が多く、長年続けてきた姉達の為のおはぎ造りをしない年もあったが、今年は昨夜から餅米を浸し、おはぎを作る事が出来た。おはぎを作ると、それを知人宅に配るのも恒例である。お天気も良く、絶好の配達日和であった。
父母の知人のKさん宅へ。今はKさんは既に亡く、奥様は93歳。久しぶりにお訪ねしたら、もう、雲の事はお分かりにならなくなっていた。
そこのお嫁さんであるTさんとも既に旧知の仲である。彼女は父の友人である義父を看取り、現在義母を看取ってもう何年になるだろう。その間、ご自分の母上の介護も同時進行で行った。ところが今度は彼女の50代の独身のお姉さんがくも膜下出血で倒れ、入院していた病院から転院を迫られているという。そこで、意識不明で食べ物も自分で摂取出来ないお姉さんも引き取って一緒に介護する決意をしたというのである。
摘み草
 雲は泣いた。思わす、ティッシュを頂いて鼻をかんだ。傍らに子どもの時から知っている息子さんが腰に介護用のサポーターをしたまま立って居られる。その彼が、お姉さんを受け入れる事に同意してくれたのが一番嬉しい事だったとTさんは言う。
「頑張ります」という彼女に、「あまり頑張らないでね、ご自分が倒れたら大変だから」と雲は言った。家に帰って昨日孫が呉れた摘み草を眺めながら、生きていること、死ぬという事を考えた。
 
  1. 2008/04/30(水) 22:53:07|
  2. 今日の風、今日の雲
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  4. | コメント:10
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コメント

重いお話です。
一番はじめにTさんのことを思いました。介護制度はそこまでタイトになってしまったのか、一人の人がそんなに負えるのでしょうか。
おはぎはとっても美味しそうですけど。
  1. 2008/04/30(水) 23:27:12 |
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  3. わかめ #gGsLOqyI
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美味しそうなおはぎを拝見しながら、沁みるお話ゆっくりと読みました。介護という言葉の持つ重さ深さ、生きていること死ぬということ。いろいろな覚悟。更けてゆく春の宵に人の強さと弱さを思いながら、何かをいいたいけれど言葉にはならないなぁって…。
  1. 2008/05/01(木) 00:58:03 |
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  3. take #5RIkxCRk
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あっという間に1年が・・・

 昨年、初めてコメントさせていただいて、雲さまが山形とご縁あり、とわかった日でございました。Tさまのことは、いま高齢化している日本の一番の課題ですね。頼もしい息子さんがおられましても、家族だけでの介護には、心身に多大な負担が生じ、限度があると思われます。私の周りにも、同居及び独居にかかわらず、若年で倒れた方、高齢者で介護4~5の方が少なからずおられて、特養施設の空きを病院や自宅で待機している現状を見るにつけ、本当に考えさせられます(実際振り回されているので余計に)。 明日は我が身、いや、こうなる前に・・・なんて思いもよぎるこの頃であります。
 しか~し、お隣の御年93才のおじ(い)さんは、お達者で、脚の悪い奥さん(85才)のかわりに、自転車で毎日の買い出し。重い清涼飲料の1ダース入り段ボールを自転車の荷台につけて、風雨雪の道でも平気で乗って帰ってくるのを見ると、こういう風に歳を重ねたいな~とか、負けてらんないな~とか思いますしね。
 心をこめた、雲さまのおはぎ、元気が出ました!!  
  1. 2008/05/01(木) 11:18:26 |
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  3. kan #-
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生と死

連休に法事をするので、仏様の荘厳を終えてパソコン開いたら、偶然雲さんのお姉さんや甥御さんの命日の記事に出会いました。おはぎおいしそうですね。私も作って、仏前にお供えし、帰省する孫達にも食べさせたいと思います。介護の話は身につまされます。仕事を途中で辞めて13年看て、今年が17回忌。30年を振り返り感無量です。でも親御さんの上に、意識不明のお姉さんを引き取って介護されるTさんには頭が下がります。一口に家で看ると言っても、大変ですから、ご本人が倒れないようにお祈りするのみです。
  1. 2008/05/01(木) 12:16:29 |
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  3. toko #VYwKrtQA
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負けてらんない

わかめさん、take ちゃん、 kanさん、コメントをありがとうございます。姉と甥の供養のおはぎが、今現在介護まっただ中の方のお気持ちをほんの一瞬でも慰めてくれたなら、それは故人の功徳というものなのでしょうね。
Tさんはいつも明るく、前向きに猪突猛進の姿勢ですが、どうしてそう次々にと思ったらご本人の前で涙が流れて困りました。勿論訪問看護のケアーなど、外部の支援も積極的に受け入れておられますが私自身も経験があるだけに本当に大丈夫かしらと心配です。
  1. 2008/05/01(木) 15:21:02 |
  2. URL |
  3. 雲 #mQop/nM.
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選択肢

tokoさま、コメントをありがとうございます。
tokoさまも、お仕事を犠牲にして介護をされたのですね。さぞかし大変なご決断であった事でしょう。色々な選択肢はあると思いますが、Tさんは困難な道を選ばれたわけで、それはもはや一つの哲学なのかも知れないと思います。それだけの条件も満たされているからこそかも知れません。でも、やはり彼女の意志に関わらず、肉体が何時拒絶反応を示さないとも限らないわけで、本当に無理をしないでとお伝え致しました。ゆとりを持って介護しながら時には気分転換の小旅行をしたり、お芝居を観たり、音楽を聴いたりできるような在宅介護の支援システムが絶対必要だと思うのですが・・・・
のど元過ぎればで、介護から解放(?)された途端に必死であそび惚けている私です。
  1. 2008/05/01(木) 15:36:32 |
  2. URL |
  3. 雲 #mQop/nM.
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雲さんの文も、皆様のコメントも、しみじみ読ませていただきました。本当に他人事ではありません。どんなに体力気力魅力があっても、介護ばかりは先がみえないし、一つ一つ事情が違いますものね。子どもなら「2人まとめて育児」というのも出来そうですが、たとえボケてもプライドというものがある大人は、難しいですね。 おはぎを作るという雲さんの気持、もらい泣きです。
  1. 2008/05/01(木) 20:09:25 |
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  3. サイコ #ZeC0G1NE
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人間の意志

サイコさん、コメントをありがとうございます。
「もし姉に意識があったら私の介護をきっと拒んだと思います。」とTさんは言って居られました。それも彼女が決心した理由の一つだったようです。
  1. 2008/05/02(金) 00:07:26 |
  2. URL |
  3. 雲 #mQop/nM.
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ハルジオン(春紫苑)

 いま、ボラからの帰りに通った農道に、ハルジオンがたくさん風に揺れていました。文面ばかりに気をとられて、お孫さんが摘んできたお花を見逃してしまったことに気がついて、ひとこと。優しい色の野の花。そして優しいお孫さん。
  1. 2008/05/02(金) 16:31:51 |
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  3. kan #-
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お祭り

kanさん、春紫苑に目を留めて下さいまして有難う御座いました。近くの空き地に一面に咲いております。ただの雑草と見過ごし勝ちですが、花束のようにして貰いますとほんのりピンク色でとても可愛い花なのですね。でも、すごい繁殖力!(^^)
山形に新茶を送りましたらお礼の電話が参りました。明日はお祭りだそうで、昔、父の長兄も尽力して出来た御神輿も出るとか。とても懐かしい話を聞かせて貰いました。お天気だと良いのですが。
  1. 2008/05/02(金) 22:15:52 |
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  3. 雲 #mQop/nM.
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